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いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所  「的外れ 2008年2月号より」

2017.05.02

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どうしたら続けられるのでしょうか?――挫折しがちな食事療法④

確かに、カロリーやたんぱく質や塩分などを計算し、献立を考え、調理をするのは私の場合は妻ですから、実質的には妻が食事療法をやっていると言っても過言ではありません。

患者仲間には、奥さんを亡くしている方や80歳近くのおじいさんが自分で食事を準備しているという人も多くいます。このような人が食事療法を継続することは、口で言うほど容易くはありません。

このような人達のために、治療用食品があります。たんぱく質を20分の1や25分の1まで減らしたごはんも売られています。1、2分間レンジでチンすればすぐに食べられます。

おかず類も同じようにチンすればすぐに食べられるたんぱく制限食品や低カロリー食品、減塩食品などがあります。

これらを使えば独り身のおじいさんでも適切な食事療法はできます。

ただ、この治療用食品を使うについては現時点では必ずしもハードルは低くありません。

1つは、経済的理由です。治療用食品だけで1食を済ませようとすると1,000円ぐらいはかかります。3食ですと3,000円、1ヶ月で90,000円となります。少ない年金収入だけでは賄い切れません。

このハードルを低くするためには、治療用食品に対して補助を出すことが急務です。治療用食品に対する補助がどうなっているか、他の医療費と比べどのような扱いを受けているかなどについて、ただいま調査中です。近いうちにまとめて考え方を発表するつもりです。

治療用食品を気軽に使いにくい理由の1つに、治療用食品を手に入れるルートがコンビニでおにぎりや弁当を買うようなわけには今のところ至っていないというところがあります。

私達はインターネット通販を利用して治療用食品を購入していますが、ひとり暮らしのお年寄りではそれもできない人が多くいます。コンビニの棚に治療用食品が並んでいれば気軽に手に入れることもできますので、コンビニなどで治療用食品のコーナーを設けるなどしてほしいものです。

テレビを観ていますと、食料品、飲料水類の宣伝は自動車や薬と並んで最も多いように思われます。それにもかかわらず、治療用食品の宣伝はほとんどありません。

治療用食品を宣伝しても採算が合わないということでしょうか。治療用食品の宣伝には、場合によっては公的資金を投入してでもその存在、効用などを国民病とも言うべき糖尿病、高血圧、高脂血症、腎臓病、脳卒中、心臓病に悩む国民のために知らせなければならないのではないでしょうか。

前述のとおり、私達は昨年末に『食事療法は、奇跡の療法 生活習慣病は、自分で治す ~ダイジェスト版~ 』を発刊し、近々その『完全版』を発刊します。

食事療法が奇跡的効果のある療法であることはそれらによって知っていただけると思いますが、どうしたら挫折しないで食事療法を続けられるのかという問題については、もっと掘り下げてみなければなりません。

次々作は、『あなたも透析予備群! 食事で腎臓病を予防する』を予定していますが、その中で「どうしたら挫折しないで食事療法を続けられるか」について考えをまとめて発表するつもりです。今回はそのデッサンというところです。

おしまい

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