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いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所  「的外れ 2014年9月号より」

2018.02.23

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「⻑⽣きを楽しむコツ その4-暇を楽しむ」②

  『徒然草私感』(昭和42年12月15日初版発行、株式会社社会思想社)で武者小路実篤(1885-1976年、代表作『友情』、『愛と死』等)は、「作者は兼好法師ときめていいのだと思うが、この書き出しで、この本の性質をよくあらわしている。実にずばりと言いたいことを言っている。しかも『あやしうこそものぐるほしけれ』と言っている。内からあふれるものが感じられる。かきたいものが、今や頭にうずまいている感じだ。…純粋にただかきたいことをかけばいいのだ」と述べています。

私も正直なところ、「このようなものを書いても、誰も読んでくれるはずがない」と思うことも多く、「何かおかしいことを書いているのではなかろうか」などと不安になり、われながらばかばかしい気持ちがすることもあります。

ですが、何もやることがないと、面白くないことばかりが頭に浮かんできます。死んだいとこや同級生、クライアント(依頼者)の顔が浮かんできたり、「あの裁判は勝てそうにない」などという気になったり、「もう間もなくお迎えが来るだろうが、あまり苦しみたくはない」などと、ネガティブ(消極的)な考えが頼みもしないのに湧いてきます。そんな時、心に浮かぶことを書いていると、そのような思いが消えていきます。どうも人間というやつは、暇だと悪いことばかり考えるようです。楽しいことを望むのであれば、ポジティブ(積極的)に何かをした方がいいように、人間はつくられているような気がします。

 

~つづく~

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