管理栄養士が考えるパンよりご飯を勧める理由

2021.05.26

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毎日食べる「ご飯」や「食パン」などの主食。

今回は、ダイエットでも、高血圧対策でも、糖尿病でも、特に疾患のない方でも、食パンよりごはんがお勧めです。今回はその理由についてお話ししていきます。

 

 

食パンとごはんの栄養価比較

 

まず、100g当たりの栄養価を比較してみます。ちなみに1食の目安量として、食パン6枚切り1枚で60g・ご飯1膳150g程度です。

 

食パンとご飯の栄養価比較

  食パン ご飯
エネルギー 260 kcal 168 kcal
タンパク質 9.0 g 2.5 g
脂質 4.2 g 0.3 g
炭水化物 46.6 g 37.1 g
食塩 1.2 g 0 g

 

 

 

食パンとご飯の『カロリー』比較

 

食パンは1食6枚切りで168kcalあり、ご飯は1食150gで252kcal。

単純に1食目安量で比較すると、「あれ?パンの方がカロリー低いの?」と思ってしまいますが、パンにはバターやジャムなど高カロリーなものを塗ることが多いですよね。例えば、マーガリン10g(76kcal)、いちごジャム20g(39kcal)を塗りませんか?

また、パンは商品によって6枚切り・8枚切りなど規格が決まっていますが、比較しやすいように同じ100gの重量で比較すると、ごはんは、168kcal・パンは、264kcalです。同重量で比較するとカロリーの違いも分かりやすいですね。

 

 

食パンとご飯の『炭水化物』比較

 

パンは1食6枚切りで約26.6g、ご飯は1食150gあたり約55g。

さらに同じ100gの重量で比較すると…パンは約44g・ごはんは約36.8gとかなり差があることが分かります。

これらのことからも例えば、糖質制限などをする際は、パンよりもご飯にした方が、量がたくさん食べられますね。

また、GI値(食後にどのくらい血糖値が上がるかの指標)は、食パンもご飯(白米)も高には変わりありませんが、食パン95・白米88となっており、食パンの方が高いという結果になっています。

 

 

食パンとご飯の『タンパク質』比較

 

タンパク質に関しては、ご飯よりも食パンの方が豊富です。数値でみると、タンパク質を多く摂りたいなら「パン」でありますが、中身のアミノ酸レベルで考えるとどうでしょうか。

人が体内で合成できず、食事から摂取しなければならないアミノ酸を「必須アミノ酸」といい、食品のタンパク質の栄養を評価する指標として「アミノ酸スコア」が用いられます。

「アミノ酸スコアが高い=必須アミノ酸のバランスが良く、体内で効率よくつかわれること」を表しています。

パンのタンパク質を構成する主たる食品は「小麦」です。小麦のアミノ酸スコアは42、精白米のアミノ酸スコアは61です。タンパク質の「質」に関しては精白米の方が良さそうです。ちなみに肉・魚・卵などの食品は全てアミノ酸スコアが100です。タンパク質は主食であるパンやご飯からではなく、肉・魚・卵から摂取するようにした方が、効率が良いでしょう。

 

 

食パンとご飯の『脂質』比較

 

パンの脂質は、100g当たり4.4g・ごはんは0.3gとかなり差があることが分かります。

パンは製造工程で、バターや乳化剤などを使用するため、脂質が多くなるのです。

プレーンな食パンでもごはんと比較するとこんなにも脂質量に差があるため、菓子パンなどは比較するのも怖いくらいの量になりそうですね。

 

 

 

食パンとご飯の『食塩』比較

 

味のついていないプレーンなパンを良く味わって食べると、わずかな塩味を感じませんか。パンはコシ、キメを整えるために「塩」を使います。そのため、食塩が多く含まれています。

食パン6枚切り1枚で食塩0.7gと1日6g未満の減塩している方には痛い量。その点、ご飯は食塩0gでほぼ含みません。

 

いかがでしたか。これらのことから、ダイエットでも、高血圧対策でも、糖尿病でも、特に疾患のない方でも、パンよりごはんがお勧めです。

日本人の主食といえば「米」なのですが、総務省の家計調査より、近年は米よりパンの支出の方が多くなっているようです。また、米の消費量も毎年減少しており、日本人の「米離れ」が深刻化しているわけですが、健康面を考えたときに主食は「米」の方が良いと思うのです。

 

 

 

 

情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士

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