いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所「挫折しがちな食事療法」
2017.04.10
著者プロフィール
弁護士 千田 實 氏(ちだ みのる)
みのる法律事務所 所長
雅号 青空浮世乃捨
〜メディカルフードサービスとのつながり〜
MFSも賛助会員として参加しているNPO法人食事療法サポートセンターの理事として千田實先生も活動されております。
当社代表 松島は千田實先生の著書を読み、深く感銘を受け、少しでも多くの方に食事療法を長く続けて欲しいと思いニュースレターに抜粋記事として掲載していきます。
千田先生についてさらに詳しくはこちら→ http://www.minoru-law.com/profile.html
いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所
「的外れ 2008年2月号より」
どうしたら続けられるのでしょうか?――挫折しがちな食事療法①
私達は、夫婦共著で『減量で、糖尿病と高血圧が治った――生活習慣病は、患者も主治医』) (2007年4月、有限会社エムジェエム 、健康で、長生きするための本 『食事療法は、奇跡の療法 生活習慣病は、自分で治す ~ダイジェスト版~』(2007年12月、有限会社エムジェエム)を発刊しました。
この事務所便りをお読み下さっている皆様のお力添えにより、思いもかけないほど多くの方に読んでもらうことができました。
たくさんの方より読後感想文が寄せられています。
その中で圧倒的に多い感想は、「先生は意思が強い、心が強い。だから食事療法を続けることができる。だが、私は意志が弱いから、食事療法を続けることはできそうもない」というものでした。
同じ内容の感想文があまりに多く、些かショックを受けました。
2月19日(火)の出浦先生の診察の際、そのことを出浦先生に話したところ、「そういうふうに言う方は多い。食事療法を指導するようになってから40数年になるが、どうしたら続けられるかということは、今でも変わらぬ課題である」と言われました。
「なぜ、食事療法を続けることができないのだろうか」、「どうしたら挫折しないで食事療法を続けることができるのだろうか」について考えてみようと思いました。
「心」の問題が最も大きい影響力があるのではないかと思い、心理学の本などかじってみました。
あまりいいヒントはありませんでした。
そこで、自分の体験を振り返ってみることにしました。
「本当に意思が強いのか」、「本当に心が強いのか」などと考えてみました。
その結果、私は特別意思が強いわけでもなく、心が強いわけでもないことを知りました。
「それなのに、なぜ2年7ヶ月もの間、食事療法を続けることができてきたのであろうか」と考えてみた結果、それは「危機感」と「達成感」とにあることに気がつきました。
危機感というのは、「危機が迫っているという不安の感じ」です。私の場合、2つの大学病院で「もう人工透析しかない」と言われ、絶体絶命の危機に立たされました。
「もう逃げ道はない」という思いに至りました。
そのような状態の中で、出浦先生から「まだ食事療法で人工透析を延ばせる」と言われ、藁にも縋る思いで食事療法に入りました。
「ここで食事療法に失敗すれば人工透析に入らなければならない。
それは何とか避けたい」と必死の思いでした。
この危機感が食事療法を今日まで続けさせてくれたのです。
どうしたら続けられるのでしょうか?――挫折しがちな食事療法②に続く。