いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所 「的外れ 2008年2月号より」
2017.04.17
どうしたら続けられるのでしょうか?――挫折しがちな食事療法②
私は、42歳の厄年から20年以上も糖尿病、高血圧、高脂血症などのため、飲み薬と注射を続けていました。
その間、カロリー制限、塩分制限の必要性は担当医からも注意されていました。言われた直後は何日間かカロリーを制限したり、塩分を制限したり、ウォーキングをしたりしましたが、いつも三日坊主でした。
この私の過去の失敗を見れば、私も多くの皆様が不安に思われるように、強い意思など持ち合わせていないことは明白です。
私が意思が強いとか、心が強いということで、食事療法が続けられているのではないことは間違いありません。
「食事療法を続けなければすぐにでも人工透析に入らなければならない」という危機感が続けさせているだけです。
誰だって、「それを食べたら死ぬ」と言われたら食べません。
極端ですが、それに近い危機感があるから、私は食事療法が続けられるのです。
NHKは、2月27日の『ためしてガッテン』(NHK総合、毎週水曜日午後8:00~)において、「まさか突然死!腎臓病の真実2」を放送しました(私達夫婦も、食事療法を実行している患者夫婦としてほんの少し顔を出しています)。
その放送でも強調されていますが、腎臓病は自覚症状がないまま症状が悪化し人工透析に至る危険があること、軽度の腎臓病になっただけで、脳卒中や心臓病の危険が飛躍的に高まるものなのです。
このような危機が身に迫っているという意識があれば、食事療法は続けることができます。
私の体験で言えば、飲み薬と注射はこの危機感を薄くしてしまう作用があると言うことができます。
私は、降圧薬などの飲み薬とインスリン注射によって、血圧値もコレステロール値も中性脂肪値も血糖値もある程度の数値に収まっていました。そのため危機感がなかったのです。
「もう人工透析しかない」と言われて初めて、危機感が湧いてきました。
飲み薬や注射で糖尿病、高血圧、高脂血症に対応している皆様には、腎臓病、脳卒中、心臓病が近づいてきているという危機感を持って食事療法を続けてほしいのです。
どうしたら続けられるのでしょうか?――挫折しがちな食事療法③に続く。