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いなべん(田舎弁護士) みのる弁護士法律事務所  「的外れ 2015年7月号より」

2017.10.31

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「長生きを楽しむ仲間(NTN)」②

 

〇 道連れとなって楽しみ合いましょう

「旅は道連れ」という言葉の意味は、江戸時代のように旅に危険 が伴う時代には、道連れがいれば「安心して」旅ができるという意味だったようですが、旅が危険ではなくなった現代では、道連れがいれば「楽しく」旅ができるという意味に変わったという話を読んだことがあります。

はとバスの客仲間という関係も、夫婦、親子という関係も、「道連れ」です。楽しく旅をする「道連れ」なのです。人生が楽しくなるかどうかは、この「道連れ」となる仲間次第ということになります。

夫婦であれ、親子であれ、人生というバスに乗り合わせ、「人生を楽しみ尽くす」という同じ目的で一緒に行動し、人生というバスから降りたら二度とお目にかかれないということでは、はとバスで乗り合わせた客と変わらないのです。

だったら難しいことなど言わず、互いに「人生を楽しみ尽くす」という同じ目的に向かって歩むだけです。

「親だから、子に対しこうしなければならない」とか、「子だから、親に対しこうしなければならない」などと、あまり深く考える必要はないのです。ただ、人生を「道連れ」として楽しみ尽くすだけです。こう考えれば、夫婦関係も親子関係も重苦しいものとはなりません。互いに、縛ったり縛られたりする必要はなくなります。

互いに、はとバスに乗り合わせた客同士の如く、相手に対し、通路を確保してやり、席を譲るべき場合には席を譲り、物を手渡す時は手渡してやればいいのです。

夫婦関係でも親子関係でも、相手が手を借りたいという場面では手を貸してやればいいのです。借りたい時は借りればいいのです。小難しい理屈を並べる必要はありません。

同じ目的を持つ者が、同じバスに乗って行動を共にしているから楽しさが増すのです。はとバスも、1人だけで乗っていたってそれほど楽しいものとはならないはずです。

それまでは見ず知らずの関係ではありましたが、「一緒に江戸情緒を楽しみ、どじょうを味合うという仲間がいるから楽しい」という面は否定できません。どんな喜劇映画でも、客が1人、2人では笑う気になれません。

人生も同じです。妻がいて、夫がいて、父がいて、母がいて、子がいて、孫がいて、仲間がいるから楽しいのです。

「旅は道連れ、世は情け」です。一緒に楽しむ仲間がいて、互いに思いやり合うから、人生は楽しいのです。どのような人間関係であれ、互いに楽しみ尽くし合うのみです。

 

つづく

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