知っておきたい人工甘味料の血糖値や体への影響

2019.06.03

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■ 飲み物に含まれる糖質量はどれくらい?

 

ペットボトル飲料にはどれくらいの砂糖が入っているかイメージできますか?砂糖を持ってきて実際に量をお見せしたいところですが、ここでは「スティックシュガー1本(3g)」が飲料500ml当たり何本分入っているかで表してみました。

 

・ポカリスエット・・10本分
Qooリンゴ果汁ジュース・・6本分
・コカコーラ・・19本分
午後の紅茶ストレートティー・・7本分

(結構多いですよね・・・)

 

これらの飲料の日常的な摂取は高血糖を招くとともに、インスリン抵抗性と関連する内臓脂肪の増加に繋がります。血糖値を改善させたい方はご飯の量を減らすより、まずはジュースをやめることから始める方が効果的です。

 

■ ゼロカロリーはゼロじゃない?!

 

ジュースを辞めると言っても中々難しい・・・そこでゼロカロリー飲料に変えた!という方も多いのではないでしょうか。ゼロカロリー飲料は血糖を上昇させない甘味料を使用し、低エネルギーかつ少量で甘みを感じることができるため、エネルギー摂取量の節減や食後の血糖上昇を抑える効果が期待できますが、「ゼロカロリー」や「ノンカロリー」と書いてあっても実はゼロではない!!ことはご存じでしょうか。

飲料100ml当たりのエネルギー量が5kcal未満の場合「0(ゼロ)」と表示することができてしまいます(500ml飲料ですと25kcal未満ならゼロと表示できます)ゼロと書いてあると「いくら飲んでも大丈夫」と感じやすいかと思いますが、完全にゼロではないということを覚えておきましょう。

 

人工甘味料に頼りすぎるとどうなるの…

 

通常は甘味の感覚に続いて血糖が上昇しますが、人工甘味料の場合は甘味の後に血糖の上昇が起こらないため、エネルギーの恒常性が乱れ、脳を介して摂食行動が促進されます。そのため、人工甘味料の多量摂取や習慣的摂取はむしろ太りやすくなってしまいます。また、甘さに慣れすぎることで、甘みに対する感覚が鈍くなり、より甘い味を欲する可能性があります。人工甘味料は血糖を上げずに嗜好を満たすことができ、砂糖を摂取するよりも治療上有用ですが、しっかりと食事療法を行った上で、程よく補助的に取り入れるようにしましょう。

 

メディカルフードサービス

管理栄養士

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