誰でもできる!食後の誤嚥予防法

2019.06.24

やわらか食
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摂食・嚥下(えんげ)機能とは

 

なかなか日常生活の中では聞き慣れない言葉ですが、摂食・嚥下機能とは、食べ物を認知し、口腔へ送り込み、咀嚼(そしゃく)、食塊形成後、咽頭(のど)、食道、胃に送り込む過程のことを言います。高齢者は加齢とともにこの力が弱くなるため、誤嚥・窒息・脱水・低栄養・食べる楽しみの喪失など、摂食・嚥下障害の方が多くみられます。

 

誤嚥とは

 

誤嚥とは、食べ物が誤って食道ではなく気道に入ることを言います。

ヒトは口と咽頭の下に気管(空気の通り道)と食道(食べ物の通り道)がほぼ同じ高さで並び交差しているため、もともと誤嚥しやすい構造となっています。そのため、高齢者だけではなく誤嚥はヒトであれば誰もが持つリスクといえます。

 

 

 嚥下障害のチェックポイントと予防法

 

摂食嚥下機能は高齢になるにつれて衰えていくものです。食べる機能だけが低下するのではなく、全身の活動状態とともに低下していきます。身近に高齢者がいる方は、下記チェックポイントに着目し様子を観察してみてください。当てはまる項目が多い方は嚥下機能が低下している可能性がありますので、食形態に配慮しましょう。

 

■ 嚥下機能のチェックポイント

・食事中にむせがある
・咳が出る、痰の量が増えた
・のどのあたりに食べ物が残ったような気がする
・食事中や食後に痰がからんだような声になる
・鼻水が出る
・食欲が落ちた
・食事にかかる時間が長くなった
・食事をすると疲れる
・痩せてきた、体重が減った

 

■ 簡単にできる誤嚥の予防法

まず質問です!

 

Q.「普段食事を食べた後や飲んだ後に、息を吐いていますか?吸っていますか?」

ぜひご自身、周囲の方が食べ物を飲み込んだ後に、どうしているか確認してみてください。実はどちらかは誤嚥の危険性が増しています。

 

 

A.飲み込んだ後、息を吐く が正常です。

人は物を飲み込むとき息を止めています。そして通常は息を吐くところから呼吸が再開されます。吐くことで喉に残った食物を息で飛ばし、気管に入るのを防ぎ、誤嚥予防をしています。誤嚥してしまう方は飲んだ後に息を吸っていることが多いです。飲み込む力が低下している以外にも癖でそうなっている方もいます。誤嚥の危険性が増してしまうため、飲み込んだ後は息を吐くように日頃から意識することで改善します。ぜひ身近な高齢者やご家族の方同士チェックしてみてください。

 

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