食事療法で改善ができる糖尿病は1型か2型か!?
2019.07.10
糖尿病の病型はWHOの分類により1型糖尿病・2型糖尿病・その他の特定の機序、疾患による糖尿病・妊娠糖尿病に分類されます。
また糖尿病は「インスリンの作用や分泌の絶対的あるいは相対的な欠乏による高血糖と炭水化物・脂質・タンパク質の代謝障害に特徴づけられる疾患」と定義づけられています。
今回は食事療法で改善するのはどちらの糖尿病かということで、1型と2型糖尿病の違いについてお話します。
■ 1型糖尿病とは
1型糖尿病は主に膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島と呼ばれる部分にあるβ細胞が破壊されインスリンが産生できない状態となります。そのため、注射によってインスリンを補う治療が必要です。
遺伝による影響は2型の場合より少なく、肥満とは関係なく発症します。発症年齢は小児~思春期に多いです。
■ 2型糖尿病とは
2型糖尿病は、骨格筋・肝臓・脂肪組織などのインスリン感受性組織におけるインスリン抵抗性増大(インスリンが分泌されているが効き悪く血糖値が下がらない)とインスリン分泌の低下が主体で、それに遺伝的要因や環境要因が加わり発症します。環境要因とは詳しく説明すると、過食(とくに高脂肪食)・運動不足・肥満・ストレスなどです。
糖尿病患者の95%以上が2型といわれていて、40歳以上の中高年に多く発症しますが、最近は若年発症も増加しています。
治療としてまずは運動療法と食事療法で改善をはかります。それでも改善が難しい場合は薬やインスリン注射による治療を行います。
このように2型糖尿病は食事療法での改善が期待できます。薬物療法に移行する前に食事で改善ができるように頑張りましょう。
また既に薬物療法を行っている方は薬の効果がしっかり得られるように食事療法を継続しましょう。
情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士