中性脂肪が高い5つの原因と対策
2019.07.22
今回は血液検査をしたときによく調べる項目である「中性脂肪」について紹介します。中性脂肪とは何か、何が原因で高値になるのかなどを紹介します。中性脂肪が高い方はなぜ高くなってしまったのか原因を知ることで、改善までの道のりが短くなるかもしれません。
ちなみに中性脂肪(TG:トリグリセリド)の基準値は30~150mg/dlです。150mg/dl以上の方は必見です!
中性脂肪(TG)とは
中性脂肪とは、体内にある脂質の一種であり、砂糖などの糖質を材料として肝臓でつくられます。そして皮下脂肪の主成分として蓄積されます。中性脂肪は食事の影響を受けやすく食後30分で上昇し始め、4~6時間後に最も高くなります。
そのため・・・
「採血することを忘れていてご飯を食べてから病院にきてしまった!」
「前日の飲み会で飲みすぎた!食べ過ぎた!」
ということがありますと、びっくり!
数値が1000mg/dlを超えてしまった・・・
なんてことも起こりえます。
正確な値を知るためにも、検査にひっかからないためにも、採血は早朝空腹時にしっかりとコンディションを整えて行うようにしましょうね。
中性脂肪が高い原因と5つの対策
まずは高値になる原因を探ってみましょう。
1 飲酒習慣がある
飲酒習慣がある方は中性脂肪以外にもγ-GTP、尿酸のいずれかが高値になっていることが多くあります。自分の適量を超している可能性があるため飲酒量を見直しましょう。
2 夕食の過食
夕食を食べ過ぎている、もしくは夕食が22時以降など夜遅い時間になっている。また、夜食を食べていると中性脂肪が高値になりやすいです。
3 炭水化物の食べ過ぎ
実は中性脂肪は脂質の摂りすぎというより、炭水化物の摂りすぎによって体内で合成され蓄積されます。特にお菓子や清涼飲料水、果物(果糖)などの過剰摂取では顕著に上昇します。ごはんや芋、炭水化物を多く含む野菜はお菓子に含まれる少糖類より、消化から吸収までのスピードが遅く、上昇しても異常な高値にはなりません。ただ、普段お菓子を食べる習慣がない方は日々の食事でごはんやパン、うどんなど炭水化物源を食べ過ぎていないか確認が必要です。
4 肥満
肥満であることはそれだけで中性脂肪が高くなります。
5 中性脂肪が上昇する別の疾患がある
甲状腺機能低下症、クッシング症候群、膵炎、痛風などが挙げられます。
また、中性脂肪の多くは体内で糖質を材料につくられます。そのため、糖尿病で血糖値が高い方は体内に糖分があふれており、中性脂肪の原料が多くある=糖尿病の方は中性脂肪が高値になりやすいということがいえます。
どうだったでしょうか。ご自身にあてはまる原因はありましたか。
中性脂肪が高値のままの状態が続くと蓄積し、なかなか分解できなくなります。数値が高い方はまず原因を探り、基準値まで戻せるようにがんばりましょう!
情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士