夏の減塩はどうしたら良いのか

2019.08.05

高血圧
<友達にご共有いただけます>

高血圧の方の夏の塩分制限

 

暑くなってきましたが、皆さん夏バテなどは大丈夫でしょうか。今回は高血圧の方の夏場の減塩についてお話します。普段は減塩をしているけど、熱中症予防に梅干しが良いって聞いたから食べてもいいのかな・・・

ちょっと待ってください!

 

世間一般には「良い」とされていることも疾患をお持ちの方は違う場合があります。今回はQ&A方式でお届けいたします。

 


 

Q1. 高血圧ですが、夏も減塩は必要ですか

A1. 原則として必要です。

日本高血圧学会減塩委員会でも減塩をするように推奨されています。

「日頃は減塩しているけど、夏場は熱中症予防に梅干しやお漬物を意識的に食べるようにしている」という方が多くいらっしゃいます。しかし日本人の平均の食塩摂取量は1日10gと必要量をはるかに超えています。殆どの場合、夏だからといって意識的に塩分補給をしなくとも健康を損なうほど不足はしません。そのため、夏場であっても高血圧の方は減塩を続けましょう。

 


 

Q2. 高血圧ですが、運動をした場合でも減塩はするべきですか?

A2. 運動をして大量に汗をかいた場合は、塩分補給が必要です。

スポーツや屋外活動を行い、汗を大量にかいたときには塩分補給が必要ですので運動後に少量の塩分を含む水分を補給しましょう。また、毎日のお仕事が屋外での作業の場合は、1日の発汗量が多くなるため、食事の味付けを薄味ではなく普通の味付けにするなど、塩分制限は少し緩和しても良いかと思います。

ほかにも、夏バテで食欲が減退している、小食で1日1食や2食しか食べていないような状態ですと、炎天下にでたときに熱中症になるリスクが高いため、減塩を少し緩和させ、少量の塩分を摂取しましょう。

また、食欲が落ちている場合は、ご飯は少し残ってしまっても、塩分補給のため、おかずはしっかりと食べるようにしましょう。


 

Q3. スポーツ飲料には塩分はどれくらい入っているの?

A3. ペットボトル1本分で下記の塩分量となります。

・ポカリスエット:0.6g
・アクエリアス:0.5g
・経口補水液オーエスワン:1.5g
・このほか「熱中症対策」と表示されている飲料は規定で100mlあたり、0.1~0.2gの塩分を含有する必要があるため、500mlで0.5~1.0gの塩分が含まれていることになります。

見ての通り塩分が多めに含まれています。これらの飲み物は、大量に汗をかいたときは、すばやく吸収されるため最適です。しかし、大量に汗をかいていない場合は、塩分摂取量が多くなってしまうため、水やお茶などの飲み物で水分補給をしましょう。

 

 

どうだったでしょうか。

少量の塩分補給が必要な場合もありますが、基本的には夏場であっても減塩が必要ということがお分かりいただけましたか。また、熱中症対策で必要なのは塩分だけでなく、水分補給が非常に大切です。こまめな水分補給を忘れずに行いましょう。

 

メディカルフードサービス

管理栄養士

<友達にご共有いただけます>