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奥歯がないと糖質過多に?歯周病が血糖コントロールを悪化させる理由

2019.10.10

糖尿病
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糖尿病と歯周病の関係について知っていますか?あまり知られてはいませんが、実は歯周病と糖尿病には深い関係があるのです。

 

糖尿病と歯周病の関係

 

<糖尿病から歯周病に>

糖尿病の合併症は網膜症・腎症・神経障害が広く知られていますが、歯周病も糖尿病の第6の合併症ともいわれています。

高血糖の状態が続くと体内の防御力が低下し、感染症にかかりやすくなると言われています。細菌感染を原因とする歯周病についても同じであり、健康な人に比べると糖尿病の方は歯周病にかかるリスクが高まります。

 

<歯周病から糖尿病に>

米国国民健康栄養調査を用いた研究では、歯周病患者の糖尿病有病率は歯周病ではない人の約2倍高いことが示されています。

虫歯や重度の歯周病があると、そこから炎症性物質がでます。その炎症性物質が歯肉から血管に流れ、それによってインスリンが効きにくくなり、糖尿病発症のリスクが高くなります。

このほかにも最近は多くの研究によって、歯周病が糖尿病の発症や血糖コントロールに影響を与えることが知られてきています。

一見関係が無さそうにみえますが、「歯周病と糖尿病」は非常に深い関係があるのです。

 

歯がないと血糖コントロールを悪化させる理由

 

また、歯がない、特に奥歯がないと、硬いものや繊維質のものは食べられず、やわらかいものが中心の食事になりますね。野菜やお肉など繊維質のもの、硬いものを避け、ごはん、うどん、プリンなど糖質に偏ったメニューになる傾向があります。

ご自身が奥歯がない状態であることを想像してみてください。そのときに「ステーキとカレーではどちらを選びますか?」「雑穀米と白米ではどちらを選びますか?」

自然と糖質に偏ったメニュー、繊維が少ない方を選んでいると思います。このような食事では、カロリーは充足しても、ビタミンやミネラル、食物繊維、タンパク質が不足し、糖質過多の食事になります。

奥歯がないと、野菜を先に食べることもよく噛むことも難しいですし、食後の血糖上昇を緩やかにするための対策が何もできません。

 

これらのことからも歯の健康と糖尿病や血糖コントロールが密接に関わっていることがお分かりいただけましたでしょうか。

健康的な食生活を送れるようにするためにも、定期的に歯科に行き、お口の専門的なケアは受けるようにしましょうね。

 

情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士

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