ちょい足しで簡単に摂れるカルシウムが多い食品
2019.11.06
骨はタンパク質であるコラーゲンを主体とする基質に、カルシウムおよびリンを主体とする骨塩が沈着してできています。そのため、良く知られているように骨の状態にカルシウムの代謝は大きく関係しており、骨粗しょう症の治療や予防、骨の成長のためにもしっかりと摂りたい栄養素です。
骨に関わる栄養素としてカルシウムの他にもビタミンDやビタミンK、リンやマグネシウムなどが挙げられますが、今回はカルシウムが多い食品を紹介します。
■ カルシウムの推奨量
多くの方がカルシウムを多く摂るように言われると、思い浮かべるのは『牛乳』なのではないでしょうか。
牛乳をはじめとする乳製品は、カルシウム含有量も豊富なだけでなく、吸収率も優れた食品です。牛乳200mlの中には220mgのカルシウムが含まれています。ちなみに日本人の食事摂取基準によると、50歳以上で男性700mg/日・女性650mg/日がカルシウムの推奨量とされています。
<カルシウムの推奨量(mg/日)>
年齢(歳) | 男性(mg/日) | 女性(mg/日) |
12-14 | 1000 | 800 |
15-17 | 800 | 650 |
18-29 | 800 | 650 |
30-49 | 650 | 650 |
50-69 | 700 | 650 |
70以上 | 700 | 650 |
※日本人の食事摂取基準2015年版
日本人の食習慣では、牛乳や乳製品を摂取せずに推奨量のカルシウムを摂取するのはかなり難しいことです。そのため、牛乳であれば1日1本(200ml)程度は飲めると良いでしょう。しかし、牛乳が嫌いという方も多くいますね。そういった方は他の食品でカルシウムを補っていきましょう!
■ カルシウムを多く含む食品一覧
カルシウムが多く含まれる食品の100g中のカルシウム量をまとめました。ただ、ひじきやわかめ、干したものは重量が軽く100gというと物凄く多い量になってしまいますので、1回に食べる目安量も参考にしてください。
<カルシウムを多く含む食品>
食品名 |
1回に食べる量目安 |
100g中のカルシウム量(mg) |
ししゃも | 50g(4尾) | 350 |
干しえび | 5g | 7100 |
しらす干し | 10g | 210 |
煮干し | 10g(5尾) | 2200 |
凍り豆腐 | 20g | 120 |
生揚げ | 120g | 240 |
納豆 | 50g(1パック) | 90 |
小松菜 | 80g(1/4束) | 170 |
だいこんの葉 | 50g | 260 |
チンゲン菜 | 80g(1株) | 100 |
春菊 | 50g(4~5本) | 120 |
昆布 | 5g | 710 |
ひじき(乾燥) | 5g | 1400 |
わかめ(乾燥) | 5g | 780 |
ごま | 5g | 1200 |
普通牛乳 | 200ml | 110 |
ヨーグルト | 100g(1個) | 120 |
スキムミルク | 20g(大さじ2・1/2) | 1100 |
チーズ(プロセス) | 1切れ | 630 |
※日本食品成分表2015より
■ 常備できる!カルシウムが多い食品
常備が簡単なカルシウムが多い食品を紹介します。
▼常温で保存可能
凍り豆腐、乾燥ゆば、大豆、きな粉、干し野菜、さくらえび、煮干し、ごま、ナッツ、いわしの水煮缶、さんまの蒲焼缶
▼冷蔵で保存可能
牛乳、ヨーグルト、チーズ、卵、納豆、佃煮
▼冷凍で保存可能
みりん干し、たたみいわし、しらす干し、ちりめんじゃこ、ゆで青菜
このようにカルシウムが多い食品を日常食生活の中であまり利用できていないときには、常備したカルシウムが多い食品を料理に少々取り入れることでカルシウムアップをはかりましょう!
情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士