「上杉謙信と塩②」
2017.04.26
上杉謙信と塩②
塩程度で、、、と思われるかもしれませんが、当時の特に内陸地では非常に希少品でした。 先ほども少し触れましたが、日本では岩塩がほとんど採れません。そして海に面しているからといって海水で簡単に作れるものでもありません。 理由は2つ。 1 つめ 海水の塩分濃度はたったの3%でしかない。 2つめ 日本は多雨多湿のため天日での生成ができる場所が西日本の一部に限定され、そうではないところで生成するにはたくさんの燃料を使って海水の水分を蒸発させる必要がある。
要するに甲斐国が塩を手に入れるには、「近海で大量の燃料を投じて生成された原価の高い塩」を買うか、「西日本の一部地域で天日干しした原価は安いが海路を使い輸送コストが高い塩」を買うか、いずれにしろ近湾から陸路への輸送コストも最終的に上積し、内陸地の甲斐国では価格の高い塩を買うしかありません。
甲斐国は金鉱脈がありお金持ちだったので、今まで買うことはできていたわけですが、この政治的緊張状態での物流ストップはどうにもなりませんでした。
では、そもそも何故高いお金を払って塩を買うのかというと、 ・ミネラルの補給。 ・ ・食べ物をおいしくする。 ・ ・食物を長期保存のために使う。 大きく分けるとこの三つです。しかも代替方法は結局塩が必要な味噌などになるため必然的に塩が必要になってきます。
上杉謙信と塩③に続く |