料理に深みを出す基本の「八方だし」の作り方

2020.12.18

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八方だしの特徴

 

八方だしについて知っていますか?素材のうまみを引き出すのに役立つのが八方だし。

食材の下茹でから、煮物などの味付けまで使えてとても便利でありながら、だしの香りと旨味を味わうことができるおだしです。鍋、煮物、お浸しなど様々な和食に使えることから、“四方八方に使えるだし”として“八方だし”と呼ばれるようになりました。万能なだしということですね。

 

八方だしの特徴

 

八方だしは、かつおや昆布、煮干しなどの天然のだしに醤油やみりん、酒などで調味している合わせ調味料のことをいいます。特に“だし”の割合が大きく、風味や旨味が強いだしです。産地や調味料の配合が細かく決まっているわけではなく、作り手によって使い勝手良く工夫して作ることができるということが魅力のひとつです。

 

 

だしの塩分量

 

八方だしはだしの香りをしっかりと感じられるように、かつおや昆布などの天然のだしをとります。最近は“かつお風味顆粒だし”など便利な調味料が多く、自分で手間をかけてだしをとるという機会が少なくなったのではないでしょうか。天然のだしは調味料には代えられない風味や香り、さらにはだしの香りで塩分が少なくてもお料理が美味しく食べられるという「減塩」の役割も担います。

 

実際の塩分量の差も比較すると歴然。

例えば、お味噌汁を作ろうとしたとき・・・

顆粒和風だしを使う場合、300ml(2人分)のお湯に小さじ1程度の顆粒だしをいれます。その場合の塩分量は1.2g。しかし、かつおぶしからとる場合は塩分量0.3g、昆布だしの場合0.6g、かつお昆布だしの場合は0.3g。手間をかけてだしをとると風味や香りが増し、さらに減塩にもなることがわかります。

 

だし(液体)の塩分量

だし(液体)300ml 塩分量(g)
かつおだし 0.3
昆布だし 0.6
かつお昆布だし 0.3

 

八方だしの作り方

 

では基本のだしのとり方をそれぞれ確認しましょう。

 

かつおだしのとり方

 

材料

・かつお節:30g

・水:1.8L

 

1、1.8Lの湯を沸騰させます。火を止めてから、かつお節を入れます。

2、かつお節が沈んだら、軽く混ぜそのまま30秒ほどおきます。

3、キッチンペーパーを敷いたざるでかつお節をこし、軽くしぼります。

 

 

昆布だしのとり方

 

材料

・昆布:10~20g

・水:1.8L

 

1、昆布の表面をふきんなどでさっと拭きます。(表面についている白い粉は旨味成分なのでとりすぎないように)

2、8Lの水に昆布を30分ほど浸けます。

3、火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出します。

 

 

かつお昆布だしのとり方

 

材料

・かつお節:30g

・昆布:10~20g

・水:1.8L

 

1、昆布だしを上記と同じようにとります。

2、昆布を取り出し、火を止めたら、かつお節を加えそのまま2~3分置きます。

3、キッチンペーパーを敷いたざるでかつお節をこし、軽くしぼれば完成。

 

かつお節の「イノシン酸」・昆布の「グルタミン酸」の旨味成分は単独よりもかけ合わせた方がより旨味が増すという相乗効果があるので、もうひと手間かけて「かつお昆布だし」を作ってみませんか?

 

 

基本の八方だしの作り方

 

材料

・だし汁:1.6L

・醤油:200ml

・みりん:200ml

 

1、上記のようにかつおと昆布でだし汁を作ります。

2、だし汁に材料を全て加え、火にかけひと煮立ちさせます。

3、ひと煮立ちさせたら、すぐに火を止めます。

4、多めに作ってペットボトルなどに保管すると便利です!

 

八方だしを作る際の「だし汁」に顆粒のだしを使うのはNG。塩分を含んでいる為、かつおや昆布、煮干しなどの天然のだしからおだしをとることがとても大切です。

 

さて、いかがでしたか?簡単に作れるのでぜひトライしてみてください。健康うちごはんではお料理に八方だしを取り入れています♪

 

 

情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士

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