塩分が不足するとどうなるの?
2017.11.13
日本の通常の食事ではナトリウム不足になることはめったにありません。
しかし、腎機能の障害、うっ血性心不全やネフローゼ症候群などの疾患によるもの、食事摂取量減少や多量の汗をかいたとき、高温多湿の環境での作業や、熱中症、下痢や嘔吐などが原因で塩分不足の状態になることがあります。
私たちの身体は、体内に蓄えていたナトリウムを使うことで生命活動をサポートします。そのため体内に蓄えていたナトリウムが不足すると、生命活動を維持するため、活動のペースを落とします。
具体的には体内の水分量や血液、消化液の量を減らそうとするのです。血液循環が悪くなることで、頻脈、低血圧、頭痛、倦怠感や疲労感、さらに消化液の減少によって食欲不振や吐き気を引き起こしたり、筋力が低下し筋肉痛が起こりやすくなったりすることがあります。また、急激に減少することで、筋肉のけいれん、昏睡状態に至ることもあります。このような状態にならないように、水分とともにナトリウムも補給することが大切です。
また、ダイエット中は、運動による多汗で体内のナトリウムが減って脱水症状が起きたり、筋肉が攣りやすくなったりします。食事量を抑えることにより食事からの塩分摂取量の低下も起こります。高血圧の疾患がない場合は、減塩をしすぎないように気を付けましょう。
ナトリウム不足の状態を低ナトリウム血症と言います。腎疾患では塩分で3g/日以上の制限が多く指示されます。
情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士