お酒のプリン体量比較!痛風予防にプリン体はあまり関係ない?!

2019.10.28

痛風
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痛風患者の多くは飲酒習慣がある場合が多いです。痛風や血清尿酸値が高いと気になるのはお酒の『プリン体』ですね。

痛風って名前の通り痛そうですよね・・・

尿酸値が気になる方は現状を悪化させないためにも、プリン体の少ないお酒を選びたいですよね。

関連記事>>痛風になりやすい人の7つの原因

 

プリン体が少ないお酒

 

プリン体といってまず思い浮かべるのはビールではないでしょうか。最近のビールは「プリン体カット」のものも販売されています。やはりビールに含まれるプリン体は多くの方が気にしているようですね。

それでは、早速それぞれお酒に入っているプリン体の量を確認しましょう。

 

<蒸留酒>

ウイスキーやブランデー、焼酎などの蒸留酒はプリン体が少ないお酒と言えます。アルコール100ml当たりの総プリン体(mg)でみてみると、ウイスキーは0.1~0.3mg、ブランデーは0.4mg、焼酎は0mgと比較的少なめです。

 

<醸造酒>

日本酒

日本酒は蒸留酒よりも少し多くアルコール100ml当たりの総プリン体(mg)は1.2~1.5mgです。

 

ワイン

ワインは醸造酒の中ではプリン体が少なくアルコール100ml当たりの総プリン体(mg)は0.4~1.6mgです。ちなみにワインは148mlまでは血清尿酸値を上げないと報告されています。

 

ビール

ビールは他のお酒と比較してもプリン体が多いお酒です。ただ、同じビールでも、地ビール・ラガービール、発泡酒でそれぞれプリン体の量は異なります。

また、ビールはただ単にプリン体が多いから注意が必要ということだけではなく、原料の酵母や麦芽に含まれるプリン体はプリン体の中でも血清尿酸値を上昇させやすいという報告があり、これが関係しているようです。

ちなみにビールのアルコール100ml当たりの総プリン体(mg)は、メーカーにもよりますが3.3~8.4mg、地ビールは4.6~16.7mgです。比較すると、地ビールの方がプリン体は多いですね。こうみるとやはり他のお酒と比べてもビールはプリン体が多いことが分かります。

ビールテイスト飲料は1.3mg、ノンアルコールビールは0.9mgと通常のビールよりは少なめですが、日本酒やワインのプリン体含有量とそこまで大きく変わりません。プリン体カットビールはその名の通り0.0~0.2mgとカットされています。

 

発泡酒

発泡酒のアルコール100ml当たりの総プリン体(mg)は、ビールの半分くらいで1.1~3.9mgです。

 

このようにまとめますと、ビールがダントツでプリン体含有量が多く、蒸留酒が比較的少ないということが分かりますね。

 

アルコール100ml当たりの総プリン体量(mg)

アルコール飲料 総プリン体(mg/100ml)
ウイスキー 0.1~0.3
ブランデー 0.4
焼酎(25%) 0
日本酒 1.2~1.5
ワイン 0.4~1.6
ビール 3.3~9.8
地ビール 4.6~16.7
ノンアルコールビール 0.9
ビールテイスト飲料 1.3
発泡酒 1.1~3.9
甘酒 6.2

参照:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版

 
 

プリン体の少ない飲料を選ぶだけではダメ!

 

「それじゃあ、プリン体の少ないお酒を選んで、痛風を予防しよう!」と考えた方も多いかと思います。しかし、それだけではダメなのです。

実はプリン体は体内(肝臓)でも作られます。割合としては、体内で7-8割作られるのに対し、食事からのプリン体摂取は2-3割程度です。そのため、体内で作られるプリン体を少なくすることが大切です。

体内でつくられるプリン体を少なくするためには、アルコール量を抑えることが大切です。アルコールは体内でのプリン体生成を促し、血清尿酸値を上昇させます。いくらプリン体の少ない飲料を選んでも、アルコールを飲む量が多ければ、痛風になってしまいます。

そのため、プリン体の少ないアルコール飲料を選ぶことも大切ですが、それ以上に飲酒量を少なくする方が痛風には有効といえます。

プリン体が多い「ビールを控えれば大丈夫!」というわけではなく、尿酸値が高い方はそもそもの飲酒量(アルコール量)を見直すことが必要です。

 

 

尿酸値を上げない飲酒量

 

 血清尿酸値に影響を与えない具体的な飲酒量は、ビールであれば500ml以下、日本酒1合以下、ウイスキー60ml以下です。どうしても飲まなければいけないときは、プリン体が多いビールは避け、別のお酒にする方が少しは有意義でしょう。

 

どうだったでしょうか。痛風・プリン体・アルコールについての知識は深まりましたか。どちらにせよ、同じアルコール量であれば、ビールがもっとも血清尿酸値を上昇させやすいため、控えるのが安全策でしょう。

 

情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士

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