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| 糖尿病の食事について、ポイントとアドバイスをMFS管理栄養士がご説明致します。 | |
| MFS管理栄養士 岩切 聡子 | |
食事療法の目的
糖尿病は、「1型糖尿病」「2型糖尿病」「その他の糖尿病」に大別できます。その中でも、食生活や生活習慣と関わりが深く患者数の最も多いのが、「2型糖尿病」と言われています。初めは血糖が高いこと自体に自覚症状を感じないことが多いですが、その状態が継続、悪化してしまうと多くの合併症の引き金になってしまいます。(糖尿病の三大合併症:網膜症、腎症、神経障害)
2型糖尿病は不適切な食生活が大きな原因になるため、予防や治療もまた食生活の改善なくしては行えません。体重や血糖をコントロールし、糖尿病性の合併症を予防、または悪化を阻止するのが食事療法の目的です。
食事療法のポイント
| ポイント① | 適正体重維持ための摂取エネルギーとその他の栄養素の適正化 |
| ポイント② | 急激な血糖上昇と合併症予防のための食物繊維の積極的摂取 |
| ポイント③ | 高血糖をもたらす糖質の調整 |
*各ポイントの食事療法のコツは↓をご覧ください*
糖尿病の方の、ご家庭での食事療法のコツ
ポイント① 適正体重維持ための摂取エネルギーとその他の栄養素の適正化
- 自身の適正体重を知る。(担当医や栄養士に相談しましょう。)
| 一般的な、適正体重(標準体重)算出方法 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
(例)身長160cmの人の場合 標準体重(kg)=1.6(m)×1.6(m)×22=56.3kg |
- 自身の1日のエネルギーの指示量を知る。(担当医や栄養士に相談しましょう。
| 適正エネルギー量の目安 軽労作(デスクワークが主な人、主婦など)・・・ 20-30 kcal×標準体重(kg) 普通の労作(立ち仕事が多い職業)・・・・・・・・・ 30-35 kcal×標準体重(kg) 重い労作(力仕事の多い職業)・・・・・・・・・・・・・ 35 kcal~ ×標準体重(kg) |
- なるべく1日3食、特に夕食に量が偏りすぎないように食べる。
- よく噛んでゆっくり食べる。腹8分目まで。
- ビタミン、ミネラル類も不足しないようにする。1汁3菜を心がけると栄養バランス良く食べやすい。
果物は1日100~200g、乳製品は1 日200~300gを目安にする。 - 炭水化物を多く食べたい方は、低糖パン、蒟蒻素材のお米などを利用することもできる。
- 食物繊維の多い副菜から食べるようにすると食後血糖の上昇がゆるやかになる。
- 糖尿病性腎症の予防のために、減塩食を心がける。(「高血圧」の食事療法アドバイス参照)
- 旬の食材を使い、家族や友人と一緒に食事を楽しむ。
- 調理記録や食事記録をとる。
ポイント② 急激な血糖上昇と合併症予防のための食物繊維の積極的摂取
- 糖質は、食物繊維の多いものと一緒に食べると、吸収が穏やかに血糖が上がりにくくなります。
- 食物繊維は、全般的に野菜、果物、豆類、きのこ、海藻に多く含まれています。
- 食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」があり、糖の吸収をおだやかにする効果があるといわれているのは特に「水溶性食物繊維」の方です。
(水溶性食物繊維が多い食品:ゆりね、おくら、ごぼう、西洋なし、桃など) - 食物繊維の摂取目標量を決める。(担当医や栄養士に相談しましょう。)
| 【参考】食物繊維の日本人の食事摂取基準(目標量) 男性:19g / 日 女性:17g / 日 |
| 1食分(常用量)中の食物繊維が多い食品 | ||||
| 食品群 | 食品名 | 目安 | 重量(g) | 総食物繊維(g) |
| 穀類 | 日本そば(ゆで) | 1食 | 200 | 4 |
| スパゲッティ(ゆで) | 1食 | 210 | 3.2 | |
| 玄米ご飯 | 茶碗1膳 | 150 | 2.1 | |
| ライ麦パン | 1cm厚1切れ | 30 | 1.7 | |
| 低糖質ロールパン(MFSプラスワン商品) | 1個 | 50 | 5.5 | |
| 芋類 | さつまいも | 1本 | 200 | 4.6 |
| こんにゃく | 1/2丁 | 125 | 2.8 | |
| 里芋 | 1個 | 70 | 1.6 | |
| 豆類 | おから | 煮物1食 | 50 | 5.8 |
| 納豆 | 1パック | 40 | 2.7 | |
| 野菜類 | 干ぜんまい(ゆで) | 煮物1食 | 80 | 4.2 |
| ゆりね | 1個 | 70 | 3.8 | |
| 西洋かぼちゃ | 煮物1食 | 100 | 3.5 | |
| ごぼう | 小鉢1 | 50 | 2.9 | |
| ほうれんそう | お浸し1食 | 80 | 2.2 | |
| おくら | 4本 | 40 | 2 | |
| たけのこ | 煮物1食 | 60 | 2 | |
| 果実類 | 干し柿 | 1個 | 40 | 5.6 |
| キウイフルーツ | 1個 | 100 | 2.5 | |
| 西洋なし | 1/2個 | 100 | 1.9 | |
| りんご | 1/2個 | 125 | 1.9 | |
| 茸類 | エリンギ | 1/2パック | 50 | 2.2 |
| ぶなしめじ | 1食 | 40 | 1.5 | |
| 藻類 | 干ひじき | 1食 | 10 | 4.3 |
| 刻み昆布 | 1食 | 5 | 2 | |
| 嗜好品類 | フィットライフコーヒー (MFS プラスワン商品) |
1杯 | 8.5 | 6.7 |
| ベリーチョコレート・板タイプ ダークチョコレート(MFS プラスワン商品) |
1本 | 30 | 2.2 | |
| きんつば | 1個 | 50 | 3.3 | |
資料)小山祐子、上田博子:サービングサイズ栄養素100-食品成分順位表-(2011)

ポイント③ 高血糖をもたらす糖質の調整
- 「糖質=炭水化物-食物繊維」です。
- 一般的に健康な成人は、全エネルギーの約60%を炭水化物からとるのが「バランスの良い」食事につながるとされていますが、糖尿病患者の場合「血糖を上げない」ということを重視して「糖質制限」が良いとされ、指示されることもあります。
(薬との兼ね合いもあるので、必ず担当医や栄養士に相談しましょう。) - たんぱく質中心の主食に野菜をたっぷり食べる。
- ご飯やパンの量を控える、また低糖質の代替食品を主食とする。
- 糖質の多い調味料はなるべく使わない。(糖質の多い調味料:砂糖、とんかつソース、ウスターソース、ケチャップ、みりん、砂糖、カレールウ、すき焼きのたれ、スイートチリソースなど)
- 砂糖の代わりには、人工甘味料を用いる。
- 豆腐や卵を活用するとボリュームがあり、満足感の高い食事になる。
- 揚げ物は、パン粉の代わりにドライおからを活用する。
- 野菜でも糖質の高いものが多いもの(かぼちゃ、にんじん、玉葱など)に注意する。

食事療法の一番のポイントは、長く続けることです。無理をせず、できそうなことから始めていきましょう。たまの息抜きに宅配食を利用するのも一つの手です。なお、食事療法は担当の医師や栄養士と相談しながら、進めていきましょう。
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【参考】血糖コントロール指標と評価
(糖尿病治療ガイド2010より)| 指標 | 優 | 良 | 可 | 不可 | |
| 不十分 | 不良 | ||||
| HbA1c(JDS値) (%) |
5.8未満 | 5.8~6.5未満 | 6.5~7.0 未満 |
7.0~8.0 未満 |
8.0以上 |
| 空腹時血糖値 (㎎/dl) |
80~110 未満 |
110~130 未満 |
130~160未満 | 160 以上 |
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| 食後2時間血糖値 (㎎/dl) |
80~140 未満 |
140~180 未満 |
180~220未満 | 220 以上 |
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