透析・腎臓病の方が気を付けたいおせち料理
2019.12.09
今回は、腎臓病や透析の方が気を付けたいおせち料理の『カリウム』や『リン』について紹介します。おせち料理は日持ちさせるために塩分や糖分が多く、またカリウム・リンを多く含む料理が多い傾向があります。
カリウムが多いおせち料理
◆昆布巻き
昆布にはカリウムが豊富に含まれています。
昆布を10g(10cm角の昆布を1枚、昆布巻き2個程度の量)使用して昆布巻きをつくるとすると、約520mgものカリウムを摂ってしまうことになります。カリウム制限が厳しい方ですと、昆布巻き2個で1日の1/3のカリウムを摂ってしまうことになります。
お味噌汁に入れるくらいの海藻の量でしたら、そこまで気になりませんが、昆布巻きくらいの量になると注意が必要です。
◆栗きんとん
栗にはカリウムが豊富に含まれています。調理法で前後しますが、栗の甘露煮2個にさつまいもが少々合わさるとカリウムは約260mg程度。
少量なのにカリウムがやっぱり多い・・・
また栗をはじめとする種実類は洗っても茹でてもカリウムが減りにくいため、一度にたくさん食べないようにしましょう。
◆黒豆
豆にはカリウム・リンが豊富に含まれています。10粒でカリウム約32mg・リン約34mgです。自宅で調理する場合はしっかり茹でこぼしをしましょう。
リンが多いおせち料理
◆田作り(ごまめ)
田作り15gでリンが345mgも含まれています。このように骨ごと食べられる魚にはリンが豊富に含まれています。ちなみにカリウムも240mgと多く含まれています。おつまみのように手を止めずに食べてしまいがちですが、食べる前にお皿に取り分けて食べ過ぎを防止しましょう。
さて、どうだったでしょうか。ここで紹介したおせち料理には少量でも多くのカリウム・リンが入っているため、食べる量に注意しましょう。また、おせち料理は自分がどれくらいの量を食べたのか把握がしにくいですよね。食べる前に自分の小皿に食べる分を取り分けて量が分かるようにすると食べ過ぎ防止になります。