カリウムが多い飲み物、うっかり飲んでいませんか?
2019.08.30
腎臓病の患者様から、「しっかりと野菜の茹でこぼしや果物を控えるなどカリウムに気を付けているのになぜか数値が高い」というご相談をよく頂きます。食事の聞き取りを行うと、健康を考えて「とある飲み物」を毎日欠かさず飲んでいるとのことでした。そのとある飲み物とは「青汁」です。
「健康に良いと思っていたけど・・・」という方も多いのではないでしょうか。
健康な方に対しては健康食品になりますが、腎臓病の方は注意したい食品の一つです。販売している会社ごとに若干カリウム含有量は異なりますが、中には1杯で200mg以上の摂取になってしまう商品もあるようです。腎臓病の方は習慣的な摂取は控えるのが望ましいでしょう。
また、余談ですが健康食品の中には青汁のようにカリウムを多く含む食品が多くあります。習慣的に摂っている健康食品やサプリメントがありましたら、必ず主治医に薬との飲み合わせや飲んでよいか確認しましょう。
「うっかりカリウムが多い飲み物を飲んでいた!」ということがないように、今回はカリウムの多い飲み物について確認しましょう。
【腎臓病ステージによる食事摂取基準<カリウム>】
・腎臓病ステージ3B・・・2000mg/日以下
・腎臓病ステージ4~5・・・1500mg/日以下
※慢性腎臓病に対する食事療法基準 2014 年版より
飲み物に含まれるカリウムの量
身近な飲み物に含まれるカリウム量を100g(ml)当たり何mg含まれているかみてみましょう。
お茶に含まれるカリウムの量
お茶 | カリウム量(mg/100ml) |
玉露 | 340 |
番茶 | 32 |
ほうじ茶 | 24 |
烏龍茶 | 13 |
麦茶 | 6 |
生茶(ペットボトル飲料) | 10 |
玉露や抹茶などは特にカリウムを多く含みます。お茶でおすすめはウーロン茶や麦茶です。また、お茶に関しては茶葉の量や浸出時間によってカリウム量のばらつきが大きくあります。濃い目のお茶はよりカリウム量が多くなるため注意しましょう。また抹茶味などのスイーツ類にもあわせて注意しましょう。
ジュースに含まれるカリウムの量
ジュース | カリウム量(mg/100ml) |
トマトジュース(カゴメ) | 300 |
野菜1日これ1本 | 350 |
オレンジジュース(濃縮還元) | 194 |
オレンジジュース(果汁50%) | 100 |
カルピス | 10 |
午後の紅茶ミルクティー | 34 |
コーラ | 1mg未満 |
野菜や果物類のジュースは野菜や果物のカリウムを濃縮しているため、より多く含まれています。
乳製品に含まれるカリウムの量
乳製品 | カリウム量(mg/100ml) |
牛乳 | 150 |
調整豆乳 | 170 |
ヤクルト | 60 |
牛乳と豆乳は差異なく、カリウムが多く含まれています。また両方ともリンも多く含んでいるため、腎臓病の方は注意が必要です。
嗜好飲料に含まれるカリウムの量
その他・嗜好飲料 | カリウム量(mg/100ml) |
ドリップコーヒー | 65 |
インスタントコーヒー | 51 |
缶コーヒー | 110-90 |
さて、いかがでしたか。習慣的に飲んでいるものはありませんでしたか。食材だけでなく「飲み物」にも着目し、食事療法を行いましょう。
↓↓ カリウム制限をしたい方にお勧め ↓↓
情報提供元:メディカルフードサービス 管理栄養士